[J-POP LIVE] 阿部真央らいぶNo.1＠Shibuya O-EAST

　昼間は佐倉でマラソン大会、途中で風呂入って、そして今日最後のイベントは
あべまライブ。デビュー前にO-NESTで見て以来、その後のライブは多忙で見損ね
たりして、まだこれが二回目。会社に立ち寄ってから行ったので、18:00の開演
ギリギリ、ＴシャツＬサイズがなくなっていたので、バスタオルを購入。当然一
番後ろになってしまったが、幸いスタンドマイクの方向は前の人の頭が邪魔にな
ることもなく見通せた。
　１曲目はまだノレなかった、しかし二曲目のイントロ「チュッチュチュルチュ
ルチュッチュー」と来たからハンズアップへ。この「鉄道むすめ」のＯＰ曲が僕
のあべまとの出会いの曲なのだから。
　そして４曲目の「ふりぃ」、曲のノリだけでなく、あべまの本当に心からライ
ブを楽しむ表情がこの曲をスペシャルなものにしていた。なんだかあべまに吸い
込まれるように、僕らも会場のアトモスフィアと一体になって行く感じ。
　しかしこの日一番のお気に入りは６曲目の「貴方の恋人になりたいのです」、
前述のライブで100円で買った最初のあべまのＣＤである上に、メジャーデ
ビューしてからのセカンドシングルでもあり、歌詞にどっぷり入り込んでしまう
１曲。ノリが良いだけのライブバンドなら他にいくらでもいる、あべまのすごさ
は感情を鷲掴みにするような“うた”の力。
　バンドのメンバー紹介、あべまが男子のバンドメンバーに囲まれて紅一点だと
思っていたら、ちょうど死角にいたドラムスが女の子だったとは！そして、喋り
を聞くと四人とも九州弁、地元のメンバーを連れて来たのかな？さすがあべま。
　あべまのＭＣは口数少ない。しかし、歌の歌詞で彼女の言いたいことは伝わっ
ている。この人は過剰なくらい、素直で心優しい人だ。言葉をただ並べてみまし
たってだけの歌詞でこんなに心打たれたりしない。時々彼女は霊が降りて来た時
の巫女さんみたいに激情を剥き出しにしたようなアクションをする。そんな時の
あべまは魂そのもの、って感じで、生身の肉体を越えんばかりのリアリティを放
出する。デビュー前のライブから感じていた「天才が表れたぞ！」と言う感覚の
理由の１つはそこにある。アコギのフォークっぽい曲も、ロックなナンバーも、
ダンサブルなものやツービートもこなす。
　デビュー前ライブに比べると、会場には1500人くらい入っていて、しかも一番
後ろ、物理的には彼女の存在はビッグになってだいぶ遠くなった。しかし、なぜ
か心理的な距離はむしろあの頃より近いとさえ感じた。それくらい彼女のステー
ジ上の表情は素直で屈託がなく、フレンドリーなライブでもあった。何しろ、ア
ンコール二回目でみんなの合唱が始まってしまうくらい（あれは半ば最後に歌っ
て欲しい曲のリクエストですらあった）。あべまのライブは彼女とファンが一体
になって完成する、そんな人柄に溢れたステージに微笑ましい気分にならない訳
がない。まさに「元気をもらえるライブ」とはこのことだと思った。また近いう
ちにあべまライブが見たくなった。