[HARDROCK LIVE] AC/DC "BLACK ICE Tour" @さいたまスーパーアリーナ

　そもそも今回の休暇はこの日のために取ったようなもの。70年代からずっと
トップ・ハードロックバンドだったAC/DCの来日公演。いきなりグッズ売場は長
蛇の列、開演に間に合わないかも、と言うアナウンスにもめげず50分並んだ。
スーパーアリーナは広い、入場してからも自分の席にたどり着くまでが大変、も
う係員もいなくなって、チケットを頼りに席を探す。
　１曲目のRunaway Trainが始まったところで席にたどり着く。で、いきなり
ヒートアップだ、これまでどんよりした気分でいたが、彼らのステージにはあっ
という間にドライブをかけられる。
　30年近いキャリアを誇るバンドだ、知らない曲も多いが、それもこれも全部
AC/DC、アンガス・ヤングのギターリフにブライアン・ジョンソンのボーカルが
乗れば、紛れもないAC/DCサウンド。
　ハードロックと言う本来マニアックなバンドなのに長きに渡ってモンスターバ
ンドで居続ける理由が良く分かる。音はハードでも、アンガスのハンチング帽
（直ぐに落としてしまうが）に半ズボンと言うスタイルはいかにもキュート、ヘ
タすりゃ子ども番組に出て来てもおかしくない分かりやすい存在感。それに、ど
の曲もサビの部分は口ずさみたくなるキャッチーさ、実際、会場が合唱になる場
面も多かった、Jackとかアンコール最後のFor Those About To Rockとか、
Highway To Hellとか、他にもたくさん。アンガスの演奏スタイル、ヘッドバン
ギングはリズムを刻むアクション、ギターは上手いがギター至上主義にならない
ところに、テクノみたいなリズム主体の音楽好きにもアプローチしやすい。
　ステージのデコレーションは意外とシンプルだった。アリーナだからスクリー
ンはあるが、その他には蒸気機関車のオブジェがあるくらい。逆に言えば、アン
ガスのキャラがあれば他に何もいらないくらい彼のキャラはすごい。もちろんギ
ターテクもハンパない、右手は天を指差してるのに右手はリフをエンドレスにつ
ま弾いている。
　そして、アンガス成りきりさんも大勢。同世代だけでなく、その子ども世代ま
でもが半ズボンで会場の注目を集めている。

　老夫婦も女の子グループもカップルもサラリーマン集団も何でもいる、このバ
ンドの間口の広さは本当にすごい。２時間足らずのライブステージはあっという
間だった、楽し過ぎて気がついたらあっという間に終わり。身体は疲れたけど、
気分的にはまだまだイケる感じ。