[CLUB] TAKKYU ISHINO LONG SET @ UNIT

　遅いWIRE、と言うより、ロングセットに惹かれた。テクノＤＪがロングセット
となれば、ディープなミニマルセットは避けられない。田中フミヤほどではない
にせよ、ディープな一晩を夢見て代官山UNITへ。こういう日に限って眠い
（笑）、まぁパーティは眠気が治まるのを待ってくれる訳じゃないので行くしか
ない。更に、中央線快速が止まってる、と言うニュースを聞いて、退路は絶たれ
た、と思った。
　WIREでは基本オーガナイザに徹する卓球氏、その鬱憤を晴らすようにロング
セットでやりたいようにプレイ。そんなセットが2000円で見れるのだからファン
にはたまらない。案の定、12時半と言う早い時間にもかかわらずすでにフロアは
一杯、それをかき分け、前方へ。
　卓球のDJに集まってくるクラバーは良い意味で若い。なんとなく面白そう、と
言う軽い気持ちの初心者ではなく、初期衝動にかられてクラブの現場の右も左も
分からず遊びに来て、むさぼるように爆音にガッ付き、踊り狂う様は、自分の初
期衝動さえ思い出させる。そう、そこには在りし日の新宿リキッドルームのよう
な光景があった。あの頃、テクノは音楽界の黒船のようだった。歌詞やメロディ
に頼らず、キック音の永遠なる反復が一晩中鳴り響く快楽の初期衝動を取り戻せ
るかもしれない、と思わせるほどのナイーブでリアルな一晩になった。
　ＶＪの宇川さんも気合い入ってる、一晩と言う尺には考えられないほどのスー
パーリアルに細密な映像を繋ぐ、時にサイケデリックに、時にオバカに。あぁ、
こうしてる間にもPlastikmanのSpastikやWinxのDont Laughが鳴っている、早く
フロアに戻らないと。そう言えば卓球さんって今でもアナログ派なんですね、最
近のDJはみんなCDJになっちゃったから、新鮮。
　その後も大ネタではないが、ディスコモノなども混ぜて、緩急自在にアゲてき
ます。まぁでも、12時半からずっとフロアにいて疲れて来たので、さすがに着い
ていけない、全然フロアが引かない中、５時前には退場。築地で朝飯でも食って
くか。
　と言う訳で築地朝飯はラーメン若葉へ。疲れ果ててご飯物すら重く感じる、し
かし築地のラーメンはサッパリしているので朝から食べられる。ここの麺は相変
わらず超細い、博多ラーメンのハリガネ麺でもここまで細くないと思う。醤油
スープが朝食べるのにちょうどいい。