[DISKREVIEW] Kiroro, Perfume, 川嶋あい, Swing Out Sister

・Kiroro / キロロのいちばんイイ歌あつめました
　珍しく癒し系ＪポップのＣＤに手を出したのは、杉本有美ちゃんの影響
（笑）。そんな訳で、自分から好きで聞いてる、というわけではないのだけど、
ときどき部屋の整理なんかしていて、ふと昔のＣＤ（あるいはレコード）を見つ
けてかけて、あの頃の想い出にちょっと浸る、と言う時、音楽って想い出を真空
パックしてくれるスバラシイツールだなあ、と思うことがある。もちろん、
「ちゅらさん」にハマっていた頃は毎日「Best Friend」を聞いてたわけで
（笑）。また１０年後にこのＣＤで想い出にふけることにしよう。

・Perfume / Baby cruising love
　前作の「ポリリズム」の完成度が高すぎたせいで、期待が過ぎてイマイチか
な。むずかしいですね、応援ソングとかラブソングとかに食傷したところにテク
ノポップ、と言う衝撃があって前作はハマったけど、そんなオーラは長続きしな
いもので。アキバでイベントやったりするあたり、アイドルとして売り出したい
ということなのだろうから、もうちょっと崩してもいいような気がする、ヒップ
ホップやユーロビートの要素も取り入れたりとか。トラックが良すぎるので、遊
ぶならインストバージョン使いたいし（笑）。

・川嶋あい／ドアクロール
　これまで自己の体験を元に歌を作っていたあいちゃん。今回のタイトル曲では
体験というより思索を歌詞にしてますね。誰にとっても人生に正解なんてない、
でもあいちゃんにしかない人生の道のりが出ている作品。メロディもオーソドッ
クスなあいちゃんスタイル。「色のないもの」も社会批判も含んだ思索的な色合
いの強い歌詞。でも一般的なようであっても、やっぱりあいちゃんのものの見方
がはっきり出ています。「灯」もまたしかり、ラブソングなんだけど思索的。
　あいちゃんの思索で見えてくるのは、ヒットチャートの上位に来るようなセレ
ブなアーティストには絶対書けない、普通の人の目線で言葉が書かれているこ
と。これは案外重要だと思う、時代の流行の目線で描かれた心象風景なんてその
時代が過ぎれば消え去るものだけど、あいちゃんの心象風景は普遍的で、後世に
残るものになることが確信できるから。

・Swing Out Sister / Beautiful Mess
　恥ずかしながら、スイング・アウト・シスターがまだ現役で活動してるとは知
らなかった。今月復活する赤坂ブリッツで来日公演があると言う情報を聞き、チ
ケットかったり旧譜を漁ったりしたのだが、これはまぎれもなく２００８年の新
譜だ。
　コリーンのボーカルは健在、そしてセレブ感あふれるソウルフルエレポップの
テイストは何も変わってない。強いて言えば、以前よりダンス色は押さえられ、
ジャズ色が強くなったくらいだろうか。それでもＳＯＳの色、と言う意味では何
も変わっていない。３０日のライブが楽しみ。