川嶋あいコンサート2006@ふれあいプラザさかえ文化ホール


<2006.10.28(Sat)>
 去年くらいから女性アーティストのライブへ行ったりCDを買うことがめっき
り減った。翻訳で一番つらい年だったのに、いや一番つらかったからこそ、女性
アーティストの優しい歌声に癒されるのが重く感じられるようになったのだと思
う。加藤いづみも安室奈美恵もつじあやのも、FCにはまだ入ってるがライブも
行かないしCDも買わなくなっている。時東ぁみやHINOIチームなどのアイドル
系、イヤな日々を忘れさせてくれるハッチャケ系だけが残っている。多分女の子
に慰められるのってメッチャ苦手な性格だ。そんな中、川嶋あいちゃんは癒し系
女性アーティストの最後の砦となっている。彼女にしたってライブは年3〜4回
程度しか足を運んでいないが、少なくともまだCDやライブをチェックしている。
 そんなわけで、2月の船橋市民ホール以来のコンサート。つまり千葉の地元に
来た時だけチェックしてる(笑)。がしかし、このふれあいプラザさかえ、最寄
駅が成田線安食駅というすごいところだと言うことがチケットを買った後に分か
った(笑)。マラソン練習の帰りだったが、このコンサートのおかげで西東京や
神奈川の山を走るのは諦め、房総半島の低い山に変更した。とは言え、県内にも
関わらず千葉県縦断には3時間かかってる(爆)。と言う訳で安食駅の周辺はや
はり何もなかった。多分一緒に電車を降りた人たちの目的地は同じだろう。とは
言え、やはり地図は必要(苦笑)。会場までは15分くらい歩いた。広い公園の
中の立派な建物。もしあいちゃんのコンサートがなかったらこんなところには一
生来ることはなかっただろう、初めての街での小さな旅に誘ってくれたあいちゃ
んに感謝。早く着き過ぎたかな、とは思ったが、こんなところまで来たんだ、喜
楽にコンサートを楽しもう。会場のキャパは400〜500人くらいだろうか、
地方会場は大き過ぎないのが良いところ、しかもチケットは3列目ど真ん中だ!
いいのかこんないい席で(笑)。と言うか、FCで取った席、周囲はみんなペン
ライトの準備バッチリで気合い十分、オイラ浮いちゃってます(自爆)。開演前
のBGMはキャロル;キング、あいちゃんはあまり洋楽の影響は感じられないか
ら、スタッフの趣味かな?
 前半戦は袖にフリルのついた白いシャツに黒のボトム、つまりロックテイスト
のお召し物。と言うわけで1曲目からスタンディングで突っ走る展開に意表を突
かれました、"Piano Songs"のリリース直後だから静かに聞かせる展開かと思っ
ていたので。:-) バンドでのライブは初期に比べるとずっと完成度が上がってま
すね(って当り前か)。それにしても、MCでボケるようになったのはビックリ
です。牛の鳴き声で「メェ〜」にはやられました(笑)。最初はクールな表情で
歌ってましたが、段々ノってくるのがいい感じですね。ダンスもなかなか、まだ
あいちゃんのキャラクターにしっくり来ないけど、新しいことにチャレンジする
姿は好感が持てます。
 そして後半は弾き語りを中心に聴かせる曲へ、お召し物も目の覚めるような濃
い青紫色のワンピース。中でも印象に残ったのが「旅立ちの朝に…」、説明不要
の名曲だが、実のところ、彼女の独壇場の卒業ソング、個人的には学校の卒業に
大した想い出がないので歌詞に入り込むことはないのだが、この曲は十分にメロ
ディーだけで感じることができる。後半ではボケは陰を潜め、苦労人らしい説得
力のあるMCが曲をつなぐ。しかし決して重く乗りかかってくることはなく、美
しいメロディーだけが記憶に刻まれて行く。天国に旅立ったお母さんに向けたも
のすごくプライベートな歌も、決して彼女だけの問題ではなく会場にいる人みん
なが共有できる歌になる。特に、曲感にライトが落ちてタオルで顔を拭いている
のは涙をふいているのだろうか?再びライトアップすると少し顔が紅潮している、
迷信かもしれないが、彼女はなぜそこまで「心を込めて」歌うのか、ってくらい
に心がこもった歌を歌っているのだ、ということに気づかされる。
 アンコール、白いワンピースで再びノリノリに。彼女の笑顔には説得力がある、
温かい笑顔というのは沢山あるけれど、幸せな笑顔というのは実はあまり見ない。
笑顔自体、その人の幸せを現してはいるのだが、それでも彼女の笑顔には特別に
何か名前をつけたいくらい、幸せへの説得力のある笑顔だ。
 最後は再び彼女お得意の卒業ソング。二十歳を過ぎてグッと大人っぽくなった
あいちゃんだが(「Piano Songs」も大人のファンに向けた作品だろう)、それ
でいてまだ17才の頃の初々しさを感じるようなカワイらしい歌声、その両者が
絶妙なバランスでブレンドされたライブだった。いい余韻を残して終演。田舎の
帰り道は暗くてサビシいけど、心の中ではスキップしたいくらいな幸せな気分で
帰宅。

 最後に演目リスト。
1.見えない翼
2.絶望と希望
3.グレープジュース
4.1秒の未来
5.drive!
6.サウスポー
7.ファイト!
8.冬物語〜Winter Story〜

9.Dear
10.旅立ちの日に…
11.優しい雨
12.空色のアルバム
13.大切な約束

ENCORE
14.Love
15.smile and smile
16.十二個の季節〜四度目の春〜