メタモルフォーゼ＠日本サイクルセンター（修善寺）

　今年の屋外レイヴはこれにかけます、と言うか、Manuel Goettschingの
"E2-E4"のライブが見れると言う、これはレイヴ好きじゃなくても観たい
でしょ？（笑）レイヴにいく前に水元ゆうなさんイベ、なんかフェスや
レイヴとゆうなさんイベントって被るんだよなあ、去年のワイアーの前
とか、フジロックの後にもゆうなさんイベがあったし（The Gathering
の前はメガネ祭でしたが:-)）。と言うわけで、秋葉原を19時前に出発、
東京でこだまに乗り換え、三島へ。そこから伊豆箱根鉄道で修善寺終点
まで。よそ者には伊豆箱根鉄道と言うと観光路線だが、夜８時過ぎであ
る、ジモティ度が高いのは言うまでもない(^o^) ３０分ちょっとと言う
のは長いのか短いのか、客が減った来たことをいいことに、車内でＴシャ
ツ着替えてるオレ（爆）。なんだかんだ言っても、修善寺駅からはピス
トンバスが出てましたね、にもかかわらずタクシーのオッチャンにつか
まって、乗合で会場に向かうことに、真夜中に山の中に入っていくので、
さびしいですねー。でも同じメタモルに参加する仲間、見ず知らずとは
言え盛り上がってました（もし同乗の方が読んでいたら訂正謝罪、E2-
E4をリメイクしたのはRhythim Is RhythimではなくSueno Latinoでし
た）１５分ほどで会場に到着。入口付近は以外と人が少ない、と言うか
照明があまりないのであまりたむろしにくい雰囲気。それでも何人かい
るのは、人待ちだろうか。
　中に入ると、暗闇の中ジェットコースターとメリーゴーラウンドが動
いている。君たち何やってんのー？って感じだが、こういう所で全然関
係ないことをやるのも楽しいよね、と言うかこんな真っ暗闇でジェット
コースターはかなり怖そう（苦笑）。とにかく、日本サイクルセンター
は初めてなので、先ずは会場内の様子を一通り覚えなければ。もちろん
それぞれのライブ会場の位置の把握もある（入口で地図をもらったもの
の、やはり距離感とか目印は自分で確かめないと分からないです）が、
それよりも飲料を売っているところを探すのに一苦労。今時点でも喉が
渇いていたし、レイヴで水分は生活必需品ですから。当り前だが、暗闇
の中を歩くのでそれも気を遣う。結局２１時に着いたのに会場内の把握
で１時間つぶれる(*o*) 水を見つけたときは２本まとめ買い。
　さて先ずはPLANET STAGEの田中フミヤから。相変わらず超ディープな
プレイ。焦らしまくって時々上げる、と言う独特なプレイ。それでも相
変わらずの人気っぷり。さすがである。
　２３時になる前にLUNAR STAGEへ移動。大体移動だけで１５分くらいか
かる（苦笑）。こちらではPatife & Cleveland Watkinsのドラムンベー
ス。体力のあるうちはこういう激しいので踊っておこう。と言うか、ブ
ラジリアンドラムンベース素晴らしいね、ドラムンの激しさの中にうま
くボサノバ的オシャレさを調和させてる。こんな音楽を考え付く人がい
ること自体に敬意を払いたくなる。Stevie Wonderの曲とかドラムンに
アレンジされても踊れるし、それでいてリスニングにも十分耐えうるク
オリティがある。最初はこれを優勝にしてもいいかな、と思ったくらい。
　で、０時になると今度はDJ Sneak登場。いやはや、視覚だけでぶっ飛
ばされますな、相変わらずの巨漢です、ファットボーイスリムのジャケッ
トも真っ青（笑、ノーマン・クックは別にデブじゃないですが）。それ
で有無を言わさぬファンキートラックをドロップする、こりゃ最高。と
はいえ、そろそろ体力が（涙）。昼間のイベントが立ちっぱなしで脚が
疲れてた、と言うのはあるが、何はともあれ、言い訳してるのは歳です
な（涙）。電車移動中に復活しなかったのは事実ですから。会場前のタ
イ料理屋でグリーンカレーとタイラーメンを食す。体力がなくなってく
ると、レイヴのエスニックグルメな楽しみ方も覚えた、つーか。んで、
１時間くらい仮眠。最後にもう一度スニークさんで踊る。再びPLANET
STAGEへ、Idjut Boysのプレイ、うわ、思い切りロフトガラージスタイ
ルでやってますな、ピッチの違う曲をつなげられてついていける体力は
ないのでここでも仮眠（笑、草むらに寝転んで踏んづけられたりしない
よう、ライトバッチをリズムに合わせて振り回す:-)）。３時頃からパラ
パラと小雨が、雨具を必要とするほどではないが、それでも起こされる
のでそのまま移動。LUNAR STAGEでちょっとだけMark Farinaを覗き、テ
クノとハウスの中間みたいなプレイを聞いた後、本日のメインイベント
（笑）、マニュエル・ゴッチングのためにSOLAR STAGE入り。まだ１５分
あるが、それでももう５列目だ。今日は体力がないことをいいわけに仮
眠ばっかり取ってたのも、このステージを満喫するためだ。ステージ上
にラップトップＰＣとギターくらいしかない、と言う実にシンプル極ま
りない構成。
　ＢＧＭが止まり、いよいよマニュエルさん登場、白髪でヒョロッとし
た好紳士なたたずまいは、ミュージシャンと言うより科学者と言う雰囲
気。まぁ実際プログレッシブロックのアーティストは皆科学者っぽい音
楽へのアプローチをしているわけだが。歓声が上がるのはいいが、演奏
開始前のマニュエル氏の声をもっとちゃんと聞きたかった(^_^);;
　そしてＰＡからあのメロディが流れる、もうそれだけで背筋がゾクゾ
クだ。当のゴッチング氏はＰＣに向かって黙々と作業、まさに科学者。
ステージパフォーマンスとは程遠い作業はＤＪ以上に謎だ(^o^)。と言う
か、アーティストが微動だにしないからこそ、音楽のイマジネーション
がそのままライブになっている。BGM程度にレコードを聞いている時とは
違う、微妙な変化まで味わいながら、実はゆったりと踊り易いリズムに
合わせて身体を揺らす。
　テクノロジーが音楽で勝利した瞬間、なんて言うと安っぽいが、２０
年の歴史を重ね、更に進化しているE2-E4には感動した。そして、段々空
が明るくなる、まさにそういう時間にE2-E4はセットされていたのである。
その豊穣極まりない時間の流れに、１時間はあっという間に過ぎてしまっ
た。まだ１５分くらいしか見ていない気がする、これが昼くらいまで続
いても飽きないんじゃないか、そのくらい素晴らしいステージだった。
ゴッチング氏がギターを抱えたときの反応なんかすごかったしね。終わ
りが近づいていることが分かると、ものすごく名残惜しくなる。でも素
晴らしい夜明けになった。
　そんなわけで、あまり踊らなかったがもうお腹いっぱい、そのまま施
設付属の温泉に入って帰ることに。まぁ温泉施設の隣がPLANET STAGEだっ
たので最後に５分くらい踊ってきましたが。:-) 帰りは特に寄り道もせ
ず、バス→伊豆箱根線→新幹線→総武線で。しかし伊豆ってのも結構山
深いのね、朝帰りの車窓からの風景を楽しむ。新幹線や総武線は縛睡し
てましたが。
　最後に全体の感想。さっきも書いたけど、レイヴは食べ歩きも楽しい、
安くて美味いエスニック料理が食べられるのが魅力。その代わり水は苦
労したけど（苦笑、自販機は全部止めてある、と言う徹底ぶり！））。
で、食器やペットボトルのデポジット制、ご苦労様だなあ、と思う。そ
の位しないとレイヴ会場ってゴミだらけになってしまうんだなあ、と言
うことを痛感。それにしても、今回はマニュエル・ゴッチングがすべて、
レイヴと言うよりはフェスの１アーティスト目当てで遊びに来た感じに
近い。もちろん、来て良かったー、と言うこと。