World Connection @ Air, Daikanyama


<2004.04.30(Fri)>
 悲しいことに40歳の誕生日は帰りの通勤電車の中で迎えました(泣)。
と言うことで、今夜のクラビングも終電には間に合わないので自転車で渋
谷へ。天気が崩れなくてよかった(ホッ)。
 クラビング3連荘の最終日。結局Jose Padillaはオシャレハウスの範疇
だし、Body & Soulはガラージ/クラシックスだ。本当にオイラのストライ
クゾーンと言えるのが今日のプロッグハウスのパーティ。Airの1階はレス
トランでガラス張りになっているが、その横に木製の分厚い扉がある、そ
こがエアーの入口。地下2階まで降りると、外の住宅街の静けさとは打っ
て変わってものすごい爆音が腹まで響いてくる。ここは手にはんこを押し
てくれるので、東京では数少ない出入り自由の店(と言うか、地下1階の
ラウンジルームに行くのにレセプションを通過しないといけないから)。
 今回のステファンKさんがブースに持ち込んでいる機材はマックのラッ
プトップが3台とリミックス用の特殊キーボード。3台のうち一番左のは
殆ど使っていなかった、おそらくPCが吹っ飛んだときのための予備なの
だろう(前回のプレイではなかったはずなので)。今回はちゃんとヘッド
ホンつけてモニターしながらプレイしてますね(笑、前回は画面の波形だ
け見てミックスしていたのか?と驚愕した)。しかしなあ、PCリミック
スだとピッチ合わせが自動なので、ピッチの違う曲を無理なく繋がられる
のがいいなあ。
 しかしエアーのPAの音圧も凄いですね、おとといのイエロー、昨日の
ヴェルファーレと日本有数の金のかかった音響機材と比べても遜色なし。
加えて、PCコントロールならではの特徴なのだろうか、キックが非常に
シャープと言うかソリッドと言うか、固い響きをしている。多分機材の問
題ではなく、ステファンさんの音の好み、と言う可能性が高いだろう。だ
とすれば、ラップトップDJingと言うデジタルミックスの世界も、ヴァ
イナル盤を使用するアナログDJingと比べても全く遜色ない、と言う
ことが出来る。とは言え、レコードをかけているのであればDJ小僧な人
は「何かけてるんだろう?」と言うチェックをする楽しみもあろうが、あ
らかじめソースがデジタル化されていると曲名をチェックすることが出来
ず、つまんなくなったかもしれない(まぁハウスパーティじゃあんまりDJ
小僧な人はみかけないものだけど)。それにしても、こんなディープなパー
ティで、集団さんがディスコよろしく内輪でもあり上がるってのは個人的
によく理解できず(苦笑、他にもっとそう言うバイアスのパーティがある
だろうに)。それにしてもステファンさん、シャープさと甘さを兼ね備え
たルックスは女の子にも受けそうな気がするんだけどなあ(女の子は少な
くはなかったけど、女の子たちだけのグループってあまりいなかったよう
な)。まぁハウスシーンでは10年選手、20年選手も大勢いるので、彼
はまだ新人、クラウドも若かったような気がします(少なくともオイラよ
り年上なんてスタッフ以外いないでしょ:-))。それにしても、立入禁止の
ブースにいろんな人が入れ替わり立ち代り入ってくる、それに対応しなが
らプレイできてるステファンさんもスゴイな(苦笑、ロックのステージに
一般客があがってきたら大変でしょ?)。
 それにしても思うのは、やっぱり音楽行動(「鑑賞」と言うレベルより
以上に更にライブやクラブに行くことを仮にこう呼ぶことにする)ってやっ
ぱりイデオロギー闘争だよなあ。「音楽なんて好き、嫌いの世界。政治的
な話を持ち込むなんてナンセンス」と主張する人は多い。そうは言っても
いろんな音楽を本当に分け隔てなく好き嫌いだけで分けられる人っている
のかな?ロックか、クラブか、クラシックか、あるいは洋楽か、邦楽か、
そうしたテリトリーを超えて音楽を聴いてる人ってなかなかいないわけで、
それは結局音楽行動が他でもなく“縄張り争い”だということ。先日の
「商品の物象化、物神化」の続きを言えば、言葉よりはるかに音楽行動が
物を言ってしまうわけだから、そんなものは本人の無自覚でしかないんだ
よね、音楽が政治と無関係と言うありがちな主張は。要するに僕のクラブ
活動はイデオロギー闘争なんだから、歳食ったから卒業、と言う訳には行
かないのである。卒業とは主張を曲げることに等しく、それはすなわち、
人生哲学を捨てることになってしまうのだから、そう簡単にやめるわけに
はいかないんだよなあ。
 ラップトップDJと言うことは、通常のレコードDJからバトンタッチ、
と言う格好も付かないので(通常のレコードプレイ用ブースは地下1階に
ある)、この日も22時のオープンからずっとステファンさん、8 hours
setだったらしい。ってことはオイラは半分のプレイしか聞けなかったのか、
まぁ忙しかったのだから仕方ないけど。6時半終了、ちょっと曇り気味の
いい天気、と言う感じだが、もう長袖には暑い季節。