Dimension K @ WOMB, Shibuya


<2003.11.22(Sat)>
 来週のELECTRAGLIDEは会社の合宿にぶつかり行けない(泣)のだが、
今月の重要イベントはそれだけじゃない、プログレッシブ・ハウスの
盟主、ジョン・ディグウィードの来日である。今ではMIXMAGのBEST DJS
IN THE WORLDでも常に上位にランクされ(特に2001年辺りは1位になっ
たはず)、プログレハウスファンのみならず、テクノ・ハウスファン
全体に名の知れ渡った超大物である。と言うことで、当日は入場制限
を警戒して、少し早目に家を出よう。終電なんて言ってないで、11:30
過ぎには家を出る。WOMB入口の行列はそれほどでもなかったが、コイ
ンロッカー付近の人の溜り具合がすごかったし、フロアがすでに一杯、
と言うのにもビックリ。ジョンが回し始めたら、いったいどうなるの
やら。
 12時半前に到着、最初はOSAMU Mのプレイ。プログレッシブな渋目
のプレイなのだが、すでにフロアは上がってる状態。もちろんOSAMU M
のプレイがいい、ってことなのだが。今日は特に外人度が高い、特に
男子は5割以上外人ないし混血じゃなかろうか。と言うか、フロアで
は圧倒的に日本語よりも英語の方が飛び交っていた。日本人の間でも
十分に知名度があるはずなのだが、それ以上にヨーロッパでは“神”
扱いに近い絶大な人気がありそうだ。
 さてそのジョン・ディグウィード、1時過ぎに早速登場。いったん
OSAMU Mのプレイを止めて再スタートしたが、いきなりアップリフティ
ングな曲で攻めてきた。どうやら今日は徹底的に躍らせるつもりらし
い(前回イエローで体験したときは、メッチャディープだった、踊り
ながらもリスニングの要素があったように思う)。当然フロアの反応
も良い、だが問題はフロアの込み具合。すでに横ノリできるスペース
はなく、ひたすらタテノリでジョンのグルーヴを受け止めるしかなかっ
た。まぁこれは来る前からある程度覚悟はしていたのだけどね。セッ
トリストの方も、プログレハウスは控えめ、最初から歌モノ(それも
男性ボーカルだ)で入ったし、トライバルなのもかけてたし、後半は
殆どイケイケに近いぐらいアッパーな曲を使っていた。果たして、今
日のプレイに彼自身のレーベル、Bedrockの作品は使われていたのか?
と思わせるほど、Bedrockのレーベルカラーとは全く異なるDJingであっ
た。まぁそういうことは決して珍しいことではないんだけどね、ジャー
マントランスのSven Va:thのパーティがガンガンにテクノだった、な
んてこともあったし。
 で、踊れないから疲れ難い、と言いながらも、やはりストレスのた
まるフロア、途中で何度も逃げ出した(ドリンク休憩の意味でもある
けど)。しかし今日のこの込み具合では、逃げ場所すらもみつからな
い、と言う感じ。WOMBは1階のメインフロアの他に2階、3階のサブ
フロアがあり、疲れたらそこに逃げるのだが、今日はサブフロアも人
で一杯、しかもこっちでは踊りとは別に次元でアガっている人多数、
あっちこっちでディープキスしてるし、身体を嘗め回してる連中まで
いる。とにかく今日のパーティ、今年もっともカオス度が高かった、
と言うか、解放度高過ぎである。まぁこのくらい治外法権度が高いと、
クラブに遊びに来た、と言う実感が別の意味でもありますな(笑)。
あら、なんかSatoshi Tomiieに似た人がいるな、と思ったら、本当に
サトシ・トミイエだった(Toru Sさんが話し掛けたので分かった)。
富家さんも世界的なハウスDJだが、住みはNYである(なので、日本人
でありながら日本でプレイすると“来日”になるのである)。と言う
ことは、ジョンのプレイを観にわざわざ里帰りしてるのか?あと、や
はりハウスパーティではオイラみたいに一人で遊んでる、と言うのは
ごく少数のようだ。殆どはカップルや友達で来てるし、更にフロアで
友達と再会したり、と言った具合で、みんなかなりの友達の輪の持ち
主だ。オイラは逆にストイックに踊っていたいので、知り合いを連れ
てくることも少ないし、増してや知合いに会うこともない(テクノだ
とML仲間に会えるのだが)。良いことなのか悪いことなのかは分か
らないが(と言うか、クラブのフロアで善悪なんて問題にすること自
体意味なし)、まぁそれがオイラのクラブライフのスタイルである。
 結局ジョンは5時半のパーティ終了まで4時間半スピンしていた。
まぁロングプレイは嬉しい限りなのだが、フロアが全然引かないこと
にむしろ驚いた。やはり始発電車が動き出せば、帰る人も出てきてフ
ロアが空いてくるのだが、アンコールタイムに入ってもタテノリしか
出来ない状態。やっぱりジョンは“神”である。すごい人気だった。
これってひょっとすると地方クラバーがわざわざ上京して遊びに来た、
と言うのもありそうだ。そんな訳で、最後まで残ったおかげで、店を
出るときすごい行列になってしまい、10分くらいかかったように思
う。帰りは例によってフライヤーを沢山もらうが、やはり富家さん、
ちゃんとパーティでスピンするみたいです>来週土曜。踊れなかった、
と言う意味で満足度はイマイチなのだが、あのカオスを経験できた、
と言うのは面白かったです。