7hours liquid / KARAFUTO

　最近は海外ＤＪが来ないと重い腰が上がらないのに、久々に日本人ＤＪ
のパーティに繰り出してみました。まぁリキッドルームがそれだけ手軽な
距離だから、と言うのはありますが。テクノの田中フミヤのよりディープ
でハウシーなサイド、KARAFUTOによる7hours（と言っても、オイラは３時
間半しか彼のプレイにお付き合いしませんでしたが:-)）。
　トランスなどの今時なパーティに行っている人にはちょっとビックリす
るくらいシンプルなデコレーション。いちおうＶＪ用スクリーンはあるの
だが、畳２畳ないくらいの小さなものだし、しかも写っているのが車から
写した山の風景だの、寄せては返す波の風景だの、メッチャミニマルなの
だ。レーザー光線も飛んでいたが、ＷＯＭＢのレーザーに慣れてる自分に
は特別すごいとも思えず。
　そんな地味な演出のパーティなのに、客はきっちりフロアを埋めている。
日本のテクノ人口は、こういうパーティにも人が集まるくらい裾野が広い
のだなあ、とあらためて思う。先ほど僕は彼の音をディープと表現したが、
テクノな人から見ればむしろミニマル、と表現した方がピッタリ来るかも
しれない。こういう激シブなパーティがちゃんと日本で根づいているのは、
やはりデトロイトミニマルテクノがあってのものだろう。こういう音にむ
しろ女の子の方が多いくらいのクラウドが集まるなんて、やっぱりスゴイ
と思う（フミヤのアイドル的ルックスにも理由はあると思うが:-)）。
　てなわけで、トランスみたいに派手にアガる場面はないが、ちょっとし
たキックやスネアの切換りでフロアは敏感に反応するし、本当に音を貪欲
に楽しもうとすると、この一切の華燭を排したパーティの気持ちよさが分
かる。テクノだ、ハウスだ、と言う前に、求道心にも近いディープな世界
観がそこにある。淡々としているようで、細かい変化で抑揚がつけられて
いて、長く踊っていて飽きない（とか言いながらオイラ４時半で帰っちゃっ
たわけですが:-)）。多分こんなパーティで１０００人のハコが埋まるのは、
日本とドイツくらいなもんだ（笑）。４時半でもすでに空がちょっと明る
くなっている季節、帰り道、久々にホープ軒のラーメンを食べに寄り道し
た。むー、脂っこいからと最後にスープが飲めなくなったのは歳のせいか
なあ。