F01 feat. John Digweed @ Yellow

  John Digweed, ハウスの街ＮＹをトランス色に染めてしまった男。個人的に
も彼のＣＤ"Bedrock"で、自分の中のダンスミュージックへの考え方が一変して
しまった、そういう衝撃的な存在を、来日ＤＪすると言うのでは、取るものも
とりあえず見に行くしかない。当然の事ながら、今日のYellowは激込みになる
ことだろう。入場制限がかかる前に入らないとまずい、そう考えた私は吉祥寺
でのいづみさんのライブからそのまま六本木へ直行（笑、何つーハシゴなんだ
か）。１１時過ぎには到着したので、ロッカーも確保できた。とは言え、ラウ
ンジには殆ど人がいないな、などと言うのは幻想で、フロアはすでに一杯、
Jason Szepのプレイですでに盛り上がっている（そう言えばJasonさんと言えば、
Steve Lawlerの時も前座ＤＪしてたな、きっと彼の名前はこうしてヨーロッパ
やアメリカにも知られていくのだろう。ちなみに彼はシンガポール人だと思っ
た）。
  Jasonのあとは木村コウ。今日のコウさんはトライバル色強し（＝ズンドコ節）。
そしてやっと２時半だか３時頃にようやくJohn Digweed登場、ブースに入る前
に目の前を通っていったので、思わず肩タッチ（ミーハー）。早い話、彼はスター
ＤＪだよね。音楽的に彼の音に納得してる、と言うクラバーだけでなく、ディグ
ウィードは一度は見ておかないと、と幅広いところからクラバーが集まってい
るはず（なので、ナンパ風景もよく見かけた（笑））。コウさんの頃からもう
身動きとれないほどフロアは満杯、タテノリに近い形でしか踊れない、大暴れ
するよりはバテないけれど、それでも周囲への気遣いなど精神的な部分での疲
弊は少なくない。と言うことで、導入部で「ウワッ、この人ＣＤ以上にディー
プなしてくるなぁ」と本物ならではのすごさに圧倒された他は、疲れに負けて
て印象が薄い、と言うのが正直なところ。でも、疲れ果てて、意識朦朧とした
中で爆音に身を任せてからだを揺らす、と言うのもそれはそれでとても気持ち
いいのだ、ノンドラッグで幻覚状態にいるような感じ。
　とは言え、この激込みぶりが醸し出すフロアの緊張感も大物ＤＪならではな
のかもしれない。この激込みのフロアで５００〜６００人のクラウドたちが暴
れているのだ（ラウンジにもそれに近い人の数だから、店全体では軽く千人を
超えているだろう）、肘鉄食らったり足を踏まれたり、なんてのはあちこちで
起こっているはずで、ちょっと殺気立ったヤツがいればすぐにケンカになりそ
うな状態である。私も、ケンカではないが、ゲイボーイにナンバされかかった
（苦笑）。と言うことで、疲れ果てて最後までいられなかったのが残念だが、
５時を回っても全くフロアから人が引く気配がないディグウィードの人気ぶり
を思い知らされました。店を出る頃はトライバル物をかけてたかな。そりゃTWILO
なんかでプレイしていりゃ、ＮＹハウスの影響も多分に受けているでしょう。
それにしても、大江戸線が出来たお陰で、六本木も便利な場所になったもんで
す。