牧謙次郎ライブ@渋谷ネスト


<2001.05.03(Thu)>
 酒井美紀さんを追っかけて広島に行っていたら、このライブは見れてい
ないはずのものだが、結局宿も交通手段も予約していなかったためやめて
渋谷で牧さんのライブを観る(と、こんなネガティブな書き方をするとは
牧さんに失礼な:-))。
 最初、フロアにはBBSの常連さんの顔ぶれしかなく、一体他にお客は
いないのか、ステージはなかなか始まらないし、一体どうなってるんだ?
と皆で不安になってしまう(苦笑)。トップバッターのメル・チカが登場
したのは殆ど8時、本来は7時スタートのはずだから、何と1時間遅れ。
3ピースのパンクバンドだが、ボーカルがハイトーンボイスで聴きやすい
感じ。5月は沢山ライブスケジュールがあるみたいですな。
 さて2番手に牧さん登場。直前にはフロアに祥人さんも来てました。バ
ンドライブなので、ロックっぽい展開。新曲も2曲ほど取り混ぜていた模
様。がしかし、牧さんの真骨頂は普通のロックなんかではあるまい、それ
なら他のライブバンドの方が魅力的なはず。彼のステージでのオーラは後
半にやってきた。サポートメンバーのギターがギターシンセを使っていて、
出す音が妙にトランシーでアンビエントでプログレっぽかったので最初か
ら気になってはいたが、後半更に音の歪み具合が激しくなり、さらに牧さ
んの歌いっぷりも徐々に恍惚状態へと突き進む。普通のアーティストがあ
んな風にステージ上で壊れたら、気味悪く思えたり幻滅してしまうところ
だろう。だが牧謙次郎と言うアーティストはそこからの圧倒的な表現力こ
そ真骨頂なのだ。「来た来た来た」と心の中では叫びつつも、いまだに
「これは一体何なんだ?」と観る者を驚愕させるエナジーが彼のステージ
にはある。「おかしい」はアコースティックで聴いたらとてつもない印象
を聴く者に与えるが、バンド+打込みで聴いても前衛ジャズのように過激
にステージングされては、サウンドの中に狂ったようにエモーションが注
ぎ込まれてしまうのは当然だろう。
 牧さんまで見てフロアを離れた時すでに9時半、さらにみんなと出待ち
で1時間近く、10時半近くまでいてしまった。