From be1773@ni.bekkoame.ne.jp  Sat Apr  1 19:33:33 2000
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From: Cazou ACID Sanada 
Date: Sat, 01 Apr 2000 14:08:12 +0900
Subject: [music-fans:00327] Fumiya Tanaka
In-Reply-To: <200003260649.AA01823@acid.po.globe.or.jp>
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	CHAOS @ Liquid Room

　今週は個人的に睡眠不足が続き、行く前から余り体調がよくなかった。
それでも、今やヨーロッパにいる期間の方が長い田中フミヤのＤＪを聴き
に行きたい、と言う衝動が焦ることはなかった。とりあえずはＭＡＸの
“ガールズ×２”の最終回を見逃すわけにはいかないため、それを見てか
ら出発。
　歌舞伎町２６時。賑わってはいる、とは言え、この時間では終電逃した
酔っ払い、風俗をハシゴするヤンキー、暇を持て余しているポンビキのニ
イチャン、それと警官、と言った人々がいるだけ。リキッドルームのエレ
ベータに乗る、７階に近づくとキックのドンドンドンと言う音が聞えて来
る。
　最近は警察の目が厳しいのか、入口でボディチェックされた。ラウンジ
には殆ど人がいない。今日は空いてるな、と言う印象を受けたが、フロア
に入ったら、人がギッシリ。
　久々のフミヤ、これまで以上に渋いプレイ。ハウスよりも遅いＢＰＭで
鳴らすミニマル。クール＆ヘヴィ、などととても一言で言い表せるもので
はないが、とにかく独特の空間がそこにある。激しく踊る、と言うより、
どちらかといえばゆったりと音に身体を揺らす感じ。いや、この時だけは
仁王立ちしてじっくり聴くのも悪くないな、と思わせるほどの強烈な緊張
感があった。
　背中にヌッとそびえ立つ、４つ打ちのキック音を鳴らすためだけに置か
れたかのごとき、真っ黒で巨大なスピーカー。黒人のブラザーの仁王立ち
のような迫力、「２００１年宇宙の旅」に登場するモノリスのごとき幻想
的なイコン。前の方では、田中フミヤがブースの奥で、６〜７００人はい
ると思われるクラウドが見守る中、孤独なＤＪ作業を続けている。派手な
パフォーマンスがない分、真剣な表情で作業に集中する姿に神々しさがあ
る。
　ちょっと盛り上がるとワーッと騒ぐ連中に正直興ざめもしたが、彼らを
一概に単なるハイプと責めたくはない。むしろ、青春１８きっぷを片手に
地方から彼のＤＪを体験しにやってきた春休みの学生かもしれないからだ。
フミヤのＤＪにはそれだけの価値があるし、フミヤがクールに装えば装う
ほど、彼のカリスマ性が増すのも事実なのだ。
　２８時くらいになって、ようやくはじけて踊れるくらいのＢＰＭになっ
てきた。いや、「ようやく」と言うのは失礼だろう、このグルーヴを作り
出すために、２時間もの時間を費やして物語を構築してきたのだから。ディー
プでダークだが、決して飽きることがない。
　そもそも田中フミヤは、５年前に初めて体験したときから長時間プレイ
をしてきた。他のテクノＤＪが２〜３時間程度のショートセットで勝負し
ている中、彼は一晩中ＤＪブースからフロアのクラウドと勝負し続ける。
本来がパンクでロックな人だからこそ、一晩かけてのバトルを続けること
ができるのだろう。残念ながら体力不足で３０時（＝６時）前には帰るこ
とにしたが、一体パーティは何時まで続いたのだろうか。

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Cazou ACID Sanada
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Work hard until the sunset, play hard until the dawn.