From be1773@ni.bekkoame.ne.jp  Mon Jan 24 21:23:11 2000
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From: Cazou ACID Sanada 
Date: Sat, 22 Jan 2000 15:34:57 +0900
Subject: [music-fans:00299] 7 hours liquid 001
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	7 hours liquid 001 -EMMA HOUSE 2000 RELEASE TOUR FINAL-

 冷え込みが厳しい金曜の夜でもめげずに歌舞伎町へ。2時過ぎに着いた
リキッドルームはだいぶ盛り上がっていた。
 とは言え、前半は個人的には満足の行くものではなかった。EMMA HOUSE
2000のCD同様、ハウスのヒット曲のオンパレード、って感じで、流れが
ないパーティだな、と感じたから。フロアはそうしたヒット曲のイントロ
やドラムロールで大いに盛り上がるのだが、その反応がまたスノッブ過ぎ
て嫌みにしか思えなかった。
 踊りながらいろいろ考えてしまう、EMMAさんの言う「メジャーとア
ンダーグラウンドの差なんてもうない」と言うのも分かるけど、こういう
プレイはやっぱり違うんじゃないのか?とも思ったし、究極的にはもう
“ハウスは死んだ”とさえ思った(ロックが80年代に死んでしまったよ
うに)。ズンドコビートに合わせて宇宙人みたいな恰好のダンサーが踊っ
ているのを見ていると、Victor Calderoneみたいなことをやりたいのかな、
とも思ったが、ビクターのパーティはNYではどちらかと言えば観光客向
けのパーティだと言うことも彼は分かっているはずだ。
 それと、彼のプレイにはレイヴ色はない。もちろんハウスはレイヴから
ちょっと距離を置いたジャンルではあるが(特にUSハウス)、彼のプレ
イには星空の下の開放感を満喫できるような音楽をスピンしない。これは
僕が最近クラブミュージックを聴く動機とはずれがあるに違いない。
 隣でカップルが抱き合いながら踊ってる。やめて欲しい、ここは東京ウォー
カーで宣伝を打ってるような志の低いデートスポットじゃないんだぜ、と
心の中で思う、デブ専のゲイカップルやドラァグクイーンが踊っているの
を見て少し救われたけど。
 5時過ぎくらいだろうか、一旦つなぎを止めて、1枚のレコードをかけ
る。ミーシャ(?)の"Glory Day"とか言う曲(個人的に全く知らない曲
なので、多分不正確)。これにはマジで涙腺が緩んだ。とにかく理由もな
く感動した。そこには間違いなく音楽の持つマジックがあった。また一つ
クラブで“音楽的体験”を一つした、と思った。CDでは決して伝わらな
いもの。この時の胸の高鳴りで、3000円の元は十分に取れたと思う。
その後、テンションが上がることもなく(個人的にも眠気が襲ってきてい
た)、まったりした感じでパーティは最後まで続いた。でも前半のように
「これは違う」などと悩みながら踊ることはなかった。リラックスした気
分のまま、僕は開放感を踊りで表現していたのだと思う。6時15分にフ
ロアに明りが点いたときの心地よさは久しく感じたことのないものだった。
 EMMAさんのプレイが自分に合ったものかどうかは分からない。でも
確かにこのパーティは後味がよく、またこんなパーティがあったら行きた
い、と思わせるものだった。とにかく、僕がクラブへ行くアイデンティティ
についていろいろ考えた夜だった。朝、帰りの自転車で真正面に浮かぶ沈
みかけた満月が印象的だった。

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Cazou ACID Sanada
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	http://user.globe.or.jp/acid/music-fans/
Work hard until the sunset, play hard until the dawn.

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