From be1773@ni.bekkoame.ne.jp  Sun Nov  2 09:10:01 1997
From: Cazou ACID Sanada 
Subject: [music-fans:00055] Blankey Jet City
Date: Sun, 2 Nov 1997 09:14:31 +0900
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	Love Flash Fever	Blankey Jet City

　ＴＶっ子に育たなかった僕は、時々部屋にＴＶがついていると言うだけで
イライラしてくる。居間にはＴＶがついているのが当たり前、と思っている
人にはなんて神経質なんだろう、と思うかもしれない。でも僕は逆に思う、
現実なんてあらゆる場面に疑問が転がっているのに、そういうのとは無関係
の暇つぶしにしかならない話題を大声でしゃべっていることの無神経なこと
よ、と。多くの人には退屈凌ぎになっても、僕には更に神経を逆撫でされる
ような存在。
　人生は深い悲しみの中に真実がある、ブランキー・ジェット・シティーの
心をかきむしるような歌詞とサウンドを聴いていると、そんなことを思って
しまう。ロックは本当にカッコイイのか、女の子にモテたい、と言う動機で
やってるバンドって先ず滑稽だと思うし、その滑稽さを引き受けたアーティ
ストでないとエンターテインメントにならないような気がする。ブランキー
にはそういう動機は小さそうだが、それでも女装してみたりヌードになって
みたり、笑いの取れない滑稽なパフォーマンスをしてくれる。「悲しい笑い」
とでも言えばいいのだろうか、「悲しみの中に真実」とはまさにそういうこ
とだ。
　自己表現とはそういう物だ、ハピネスを笑い飛ばし、悲しみの中に真実を
見出そうと言うアティチュードが理解できなかったら、ライブパフォーマン
スがどんなにカッコよくても共感できないだろう。ルナシーの川村隆一はソ
ロではバンドとは打って変わってアコースティックなことをやっている。ど
ちらも彼の顔、と言えばそれまでだが、表現者の姿勢としてはなんかあいま
いさを感じずにいられない。いろんなジャンルの音楽が溢れかえっている今
の時代をロックが生き抜こうとするなら、ブランキーのようにバカの一つ覚
えのようなストレートな表現意欲をギターにぶつける、と言うのが最も正し
いように思う。

acid@po.globe.or.jp or sana@jmt