From music-fans-request@mclaren Mon Jul 21 22:47 JST 1997
From: Cazou ACID Sanada 
Subject: [music-fans:00017] Ko Kimura
Date: Mon, 21 Jul 1997 22:34:46 +0900
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	MIX WORK VOL.01	mix by Ko Kimura

　例えば、“ＮＯＷヒッツ”シリーズのように、ヒット曲満載のＣＤコンピは
世にゴマンとある。ヒット曲を詰め込んだＣＤなら黙っていても売れるわけで、
レコード会社が苦労して版権を集めてリリースすれば確実に元は取れる。しか
しクラブミュージックのコンピは、そうした単なるゴッタ煮的お得アルバムと
は趣を異にする。ヒット曲を集めること以上に、実際のフロアの雰囲気を音溝
に刻むことが何よりも重要。
　木村コウのミックスによるこのＣＤは確かに米英のダンスチャートのヒット
曲満載である、だが収録曲のほとんどの版権をコウさん自らが集めたと言う、
つまりレコード会社から独立して個人でプロデュースし切ったＣＤと考えてよ
い。そうすることでしかフロアの雰囲気を十分にＣＤに詰め込むことは出来な
いからだ。
　クラブミュージックもロックやポップスと同様、ユースカルチャーの産物で
はある。しかしフロアでのDJingが主たるパフォーマンスである、と言う性格
上、裏方的経験が物を言う世界であり、そうした理由からか、世界のトップＤ
Ｊは軒並み３０代が名を連ねる、中にはJunior Vasquezのように４０代の人さ
えいる（もちろん田中フミヤのように２０代前半でＤＪスターになる人もいる
にはいる）。木村コウも日本のクラブシーンの草分け存在として、８０年代前
半にはすでに麻布十番のピカソなどで回していたと言われる。このＣＤもそう
した長年の経験で培われた職人芸の結晶であるから、ハウス・クラブミュージッ
クの初心者にも安心して勧められる作品である。

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