[MOVIE] エルネスト@アップリンク渋谷


<2017/Oct/30(Mon)>

 8月夏休みにチェ・ゲバラの写真展は行ったのに、映画封切の10月には忙しくて
なかなか観に行けなかった。土曜日に来たら満席だったし。と言うことでようや
く映画館へ。先週で上映終了になった映画館が多く、都内でまだやってたのはこ
こだけ。選択肢は少なかったが、頑張って渋谷へ。
 そんな訳で、なんとか席は取れたが平日日中にもかかわらず満席。それならもっ
と上映館を増やせばいいのに。
 ちょっと不思議な作品。主人公はフレディ前村ウルタードと背景にチェゲバラ
がいる訳だが、2人が接するシーンはごく一部。
 冒頭はゲバラの広島表敬訪問シーン。アメリカと対峙していたキューバとして
は、アメリカの原爆被害国としてシンパシーを感じての表敬であったが、日本は
むしろ日米同盟があり、警備もゆるく、在日大使館員だけが就いての表敬シーン
は日本とキューバの関係のボタンの掛け違いを垣間見る。
 その一方、オダギリジョー演じるフレディはボリビアで生まれた日系二世。キュー
バに留学はするが日本とはほとんど縁がなく、日本語を話すシーンもない。
 むしろ、ボリビアで革命が起こり、医学の道半ばで志願兵として帰国する姿は、
むしろ地球の裏側で明治維新の義勇兵として戦ったような趣を感じる。時代的に
は日本はベトナム反戦運動で全共闘が盛り上がっていた時代に中南米でも日本人
義勇兵がいた、と言う事実が大事なのだろう。ゲリラ戦の山の中だったり、貧困
街だったり、ロケーションは決して美しくはないが、カリブ海に暮れるハバナの
夕日などは見所のある風景。
 と言うことで、映画だけで渋谷はもったいない、いろいろな野暮用を済ませた
ら、結構な大荷物になった(汗)。