[MOVIE] 放浪の画家ピロスマニ（ギオルギ・シェンゲラヤ監督）＠神保町・岩波ホール

　代休午前中、フランス語とロシア語のラジオ語学講座を聞いて神保町に向かう
（定期がＪＲなので水道橋から歩く）。ありゃ、雨か、参ったな。神保町に来た
からにはこの辺りの美味しいお店でランチしないとな、と物色（笑）。
　想定範囲内ではあったが、やはり映画館には長蛇の列が。相手は現役引退世代
なので休日も平日も関係ない。前売り券があったので整理番号は結構早かったが。
　グルジアの国民的画家、Нико Пиросманиの生涯を描いた作品。
多分過去にも鑑賞してるはず、38年前の作品だからｗ、ピロスマニのファンだか
ら(^_^)v 開演前のBGMも当然グルジア男性合唱、このCDも持ってるわ（笑）。
　セリフが少なく静かな映画だが、結構笑えます。やっぱりニカラ（ピロスマニ
のこと）の自由過ぎるキャラクターが良い、あまり似てないかもしれないが、
フーテンの寅さんに近い存在なのだと思う。それにしても中央アジアの美人さん
はなんと気高さに輝いているのだろう。
　結婚式（結婚詐欺なのだが）の祝宴での男性合唱が素晴らしい。町中の居酒屋
にはピロスマニの絵が飾られ、いかにこの国でピロスマニが愛されていたかが分
かる。彼自身はほとんどの作品を二束三文で売っていたので最後はどん底に落ち
るが、そんなニカラでも今までの恩を忘れなかった人々が復活祭に彼を招待して
物語は終わる。
　ニカラの列伝と言うか、素朴なグルジア庶民の生活（もちろん映画なのでファ
ンタジーな脚色はされているが）を楽しめる作品。西アジアに興味のある人は観
る価値のある作品。