[ART] モネ展@東京都美術館


<2015/10/07(Wed)>
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 モネ展を観に東京都美術館へ。上野公園は秋真っ盛り、紅葉はまだだが風の匂
いが秋を感じずにいられない。美術館は夕方が空いてるかな、と思ったが、それ
でもまだ混んでいる(帰るお客の方が多いのは確か)。チケットは前売りを買っ
ているので並ばない。
 マルモッタン・モネ美術館のコレクション90点。ルノワールによるモネ夫妻の
肖像画が出迎える。
 モネのコレクションと言うことで、普段の展覧会では見られないモネの近親者
の肖像画(そもそもモネは風景画で名の知れた画家、肖像画自体が珍しい)。近
親者のアットホームな感じもまた落ち着いていて良い。
 モネ自身も他の作家のコレクションをしている、ブーダンとかピサロとか、や
はり印象派つながりの好きな画家たち。まあ油彩ではなくクロッキーが多いのだ
が。
 今さらながら、ルアーヴルの夕陽を描いた傑作「印象、日の出」が“印象派”
と言う名付けの元になった作品なのだなあ。これが見れたことも大きな収穫の1
つ。
 後半に「睡蓮」のシリーズ作品が並ぶ。その中に1点だけ、明らかに抽象画の
タッチの作品があって驚いたが、続く晩年の作品群を見、晩年はそういう抽象画
で原色を大胆に用いた作風に移っていたことを知った。生前にそれらの作品が世
に出なかったのは、もうその歳にはプライベートな楽しみとして(妻と子どもを
失って悲しみに暮れた晩年だったようだ)描いていたのだろう。
 見終わったのは閉館15分前、逆にギリギリゆえに精算が混んでいた。
 帰りは千代田線根津駅を目指す。上野駅方面へ向かう上野の学生たちの空気も
また贅沢だ。途中水月館(森鴎外ホテル)と六龍鉱泉を覗く、上野の裏側の夕暮
れが秋らしくて味わい深い。