[PHOTO] Elliot Earwitt展＠三越本店

　昼間の野暮用、１時間くらいで終わると思ったら、あちこち飛び回って４時間
くらいかかった。なのでこの展覧会も午後一予定だったのが夕方に。
　エリオット・アーウィットを初めて知ったのはUKのトラッドフォーク／バスキ
ングバンドFairground Attractionのアルバム“The First of A Million 
Kisses”のジャケ写で。なので芸術写真家の印象が強いが、本職はロバート・
キャパのような報道写真家のようだ。実際、ケネディ大統領時代のホワイトハウ
スでの撮影作品もいくつか展示されている。
　エリオットはイタリア人ではないが（幼少時代から点々としていて何人とは言
い難いのだが）、三越のイタリアンフェアでの開催とあって、イタリア中心の作
品が並ぶ。女性客の会話を聞いていると、この展覧会でイタリア旅行の思い出話
をしている。実際、観光名所が被写体の作品が多い。「真実の口」と言えばやは
りオードリーヘップバーンの「ローマの休日」を思い浮かべずにいられない。更
に今だと「テルマエ・ロマエ」（笑）。実際、ローマは古代遺跡をそのまま改修
して現在も残しているので、古代ローマと現代ローマに大きな差はない（まあ東
京も新しさと古さが同居してる点でローマに似てる）。
　しかしエリオットの本当の魅力は被写体の人間ドラマにある。たとえ風景だけ
でもそこを通り過ぎた人々の面影を感じたり。とにかく、風景の中に確実に幸福
感をフィルムに焼き付けているところが独壇場。
　短編映画（インタビュー）では謎のイタリア人に変装するユーモアを見せる。
実に暖かみを感じさせる人柄であり、作品である。昼間の疲れは全く苦にならな
かった。来週月曜までの短い展覧会なのでお早めに。
　帰りにそのイタリアンフェアを覗く。装飾品や衣類は高いのでスルー、食料品
を覗いたが、半分以上がワインだった（苦笑）。ということで何も買わず。帰り
は大手町の桜を観ながら散策。
大手町の桜フォトアルバム