[ART] プリズン・アート展＠未来画廊（大久保）

　死刑廃止コミュで知った獄中服役者の作品ばかりを集めた展覧会を観に大久保
へ。駅から徒歩０分、すぐに場所は分かったが、こういう小さな画廊って入りず
らいね、観客が少なく、その他大勢になれない場だからね。
　入場料200円を払って中へ。犯罪者の描いた作品だからもっと激しいエキセン
トリックな作風なのかな、と思いきや、まるで禅の修行を積んでいる僧のような
心穏やかな作品が並ぶ。それぞれの作者=受刑者はプライバシーの保護上全て伏
せられている（服役中の刑務所名だけポップに記載されている。没年が記載され
ているのは執行の済んだ死刑囚だろう）。もちろん、その人の生い立ちもどんな
罪を犯したかも伏せられている訳で、全ては目の前にある作品から想像する他な
い。おそらく、長い刑期の中で償いをする過程で、自分の人生を振り返り、幼少
の頃、幸せだった頃を振り返っているような作品。あるいは、服役前から絵を描
くことが趣味で、見事な昇り竜を描いた作品もある、そういう作品にはもちろん
高値がついている（当然画廊だから作品を購入することができる）。
　詩を書いた作品もあった。絵画だと想像で補わないと作者の境遇は分かりずら
いが、言葉だとストレートに届く作品も多い。死刑囚が刑執行の当日に詠んだと
思われる句のリアリティ、おそらく何度も服役経験のある囚人が書いた、世間の
前科者に対する冷たい視線を嘆いた句。中には冤罪のまま死刑台に立つに当たっ
て詠まれたとおぼしき句があり、絶句せずにいられない。
　絵画作品については家に飾るスペースもないので買わないが、絵はがきだった
らと言うことで絵はがきを２枚買う。丁度画廊に入った時にどしゃ降りになり、
20分ほど鑑賞、帰る頃には雨は上がっていた。
♯展覧会は6/26で終了しています。