絵画鑑賞のお次は映画、六本木ヒルズのTOHOシネマでペドロ・アリモドバルの 新作「抱擁のかけら」を。なんとか座れたが、前から2列目、見終わった後、軽 く頭痛(苦笑)。 いきなりあらすじをばらしてしまうと、オヤジ二人が若い美女(ペネロペ・ク ルス)を取り合う、と言う、言葉で説明するとメッチャ三流ゴシップなお話 (笑)。それがアリモドバル監督が撮ると、実にモードで、愛が深くて、切ない 作品になる。まぁオヤジと言っても、やはりオイラみたいなペーペーではなく、 社会で成功してる男たちではあるけれど、それでもあの「英雄色を好む」的タフ さはラテン民族ならではだなあ。 映像のファッショナブルさは定評があり、今作もはずしていないが、個人的に はサウンドトラックが毎回気になる。ストリングスの使い方が上品過ぎず、下世 話過ぎず、映像にぴったりはまるスコアが素晴らしい。しかし、帰りにショップ に寄ってもサントラCDはなかった、残念。