さよならみどりちゃん 新宿トーア劇場 古厩智之監督


<2005.09.11(Sun)>
 岩佐真悠子ちゃん出演映画なので,ファンサイト管理人としては見たい映画で
はなく見なければいけない映画(笑)。映画館へ向かう途中,土砂降りに会って
気分が盛上がります(笑)。あ、投票は午前中に済ませましたから。:-)
 舞台挨拶についてはファンサイトの方に書きます(^o^)、と言うことでこちら
では映画評。恋愛ものコミックの実写版。と言うかこの登場人物たちのアンビバ
レントな心情はコミックというより文学的ですね(個人的には勝手に綿矢りさを
連想)。主人公のゆうこは別に彼女がいるユタカという男を好きになる物語。ゆ
うこに同情する気はないけど、このダメ男には全く感情移入できない,でもそう
言う男がモテるんですかね,勉強になったようなならないような(笑、まぁオイ
ラが女心を理解できてない,という結論で終るんでしょうが(自爆))。真悠子
ちゃん演じる真希もこの男を好きになり,いわばゆうことは恋のライバル。と言
ってケンカする訳ではなく正々堂々と戦いましょうね,見たいなノリ。まぁ女性
コミックが原作で視点は女性側だからオイラは分かったようでやっぱり理解でき
てないのだな。まぁ男性側としてもオイラの恋愛感情はかなり特殊かもしれない
けどね(主観的な問題だから,明確に言い表すのはむずかしいけど)。
 ただそのアンビバレントな気分を観客に伝染させる主人公たち(星野真里&西
島秀俊)の演技、存在感は大したものだな,と思う。こういうコミックが受ける,
ということは,多少は今の韓流ブームを理解する上に役立つかもしれない(と
言うか、やっぱり分かってない:-))。
 いや、別の見方をしよう,自分以外の誰かに真剣になるということは本質的に
アンビバレントなことなのだと思う。つまり、家族とか友達とか,生立ちにおい
て確実に愛し愛される相手というものが存在することだって,“偶然の出会い”
で出来ている恋愛と本質的には変わらないはず。そして、アンビバレントである
からこそ,損得勘定抜きの“無償の愛”と言うものが存在しうるのだと思う。だ
からいい加減なダメ男を真剣に愛する,と言う悲しい感情は無碍に否定されるべ
きものではなく,深いところで崇高な“純愛”として主人公は悟ったのかもしれ
ない。