From be1773@ni.bekkoame.ne.jp  Tue Sep 21 01:57:56 1999
From: Cazou ACID Sanada 
Date: Tue, 21 Sep 1999 01:55:54 +0900
Subject: [movie-fans:00113] Digital Hardcore
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	Digital Hardcore	directed by Philipp Virus

　いちおうフィリップ・ヴィールス監督のビデオ・コレクションと
銘打ってあるが、８割方はDHR(Digital Hardcore Recordings)の
アーティスト、もちろんメインはATR(Atari Teenage Riot)のビデ
オクリップ集、と言った趣の映画＠シネマ下北沢レイトショー。

　とにかく蒼臭い。ひたすら暴れまくり、ひたすら叫びまくり、ひ
たすら怒りを露わにする、そんなビデオクリップが続く。その圧倒
的な疾走感は、一晩中踊り狂うくらいのパワーの自分とは桁が違う、
と言うことを見せつけられる。
　しかし、パンクスピリットにあふれながら、パンクと一線を画す
のは、それがファッションになることを頑なに拒んでいることだ。
アンチ・レイヴを標榜し、ポリティカルな発言を繰返し、警察との
いざこざも厭わない、実際、映像の中で、ベルリンでのコソボ空爆
反対デモライブ中に警察と衝突、アレック・エンパイア本人が逮捕
されるシーンが登場する。今や中核派などの過激派が殆ど空中分解
状態にあり、ヤバイのはオウムなどの単なる密室集団だけとなって
しまった日本に比べ、この国（ドイツ）ではいまだに音楽が権力に
対する抵抗を支える起爆剤となっていることにある意味感銘する。
　彼らにとっては、これらのビデオクリップおよびその音楽を「カッ
コイイ」と評価するのは上っ面だけの評価で石が投げられそうであ
る。そして、女性ボーカリストを人形扱いしてバンドのフロントに
置くのではなく、アレック・エンパイア自身と対等のボーカリスト
として歌っていると言う、真にフェミニストなところもあり、思想
が半端でないところを見せてくれる。
　１０月１日には赤坂ブリッツでライオット＝暴動と言う名のライ
ブを見せてくれる。行きたいところだが、当日券なんて絶対出そう
にないなあ。（悲）

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Cazou ACID Sanada
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