From be1773@ni.bekkoame.ne.jp  Sun Apr  5 22:49:22 1998
From: Cazou ACID Sanada 
Subject: [movie-fans:00062] Taste of Cherry
Date: Sun, 5 Apr 1998 22:46:48 +0900
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	桜桃の味	アッバス・キアロスタミ監督

　昨日のＭＡＸのコンサートは、席が遠すぎていまいち盛り上がれなかった。
宴会の後終電車を逃し、クラビングすることにしたが道玄坂のＭＯは満員で
入れなかった。しかたなく参道まで歩いてマニアック・ラブに行ったが、一
晩いて半分くらいは寝ていた。コンサートもクラブも内容は良かったにもか
かわらずこちら側のモチベーションの低さ、疲れっぷりがテンションを下げ
てしまったようだ。遊んだには遊んだが、結局はロスト・ウィークエンド。

　さてこのキアロスタミ監督の映画も、疲れを引きずって半分寝てしまった。
しかし、寝てしまったことを実はあまり後悔していない。この映画は体力を
使い果たして観るアクション映画やサスペンス映画ではないから。テーマが
「自殺」であるにもかかわらず、逆に安らかな気持ちにさせてくれるたおや
かな作品だった。

　言うまでもなくカンヌで「うなぎ」とパルムドール賞を分かち合ったこの
作品、名実ともに西アジアの巨匠映画監督となった作品と言うことになる。
以前の「友だちの家はどこ？」ほどツボには来なくなったが、映画館と言う
空間に私が求めるもの＝個人的な自分の内面の確認、みたいなことのために
は彼の作品は向いている。

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