From movie-fans-request@mclaren Fri May  2 00:16 JST 1997
From: 真田一宏 
Subject: [movie-fans:00002] German Avangarde Horror
Date: Fri, 2 May 1997 00:07:57 +0900
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通番はリセットされてしまいましたが、とりあえずＣＭＬを復活させました。

	The German Chainsaw Massacre	ドイツチェーンソー大量虐殺
		Christoph Schliegensief監督

　最近の僕の悪運については愚痴も出尽くした（そんなこたぁないか？）。立ち
止まっていても何も変わらないから少しは考えて行動はしているけど、こういう
時は自分の中のＭっ気がモゾモゾして不運そのものが快感に変わってしまう。最
近は死語と化した「悲劇のヒロイン（ヒーロー？）」役に陶酔していると言うの
か。誰もこういう状態を「ありのままを受け入れる自然体」とは呼ばないよな
（激苦笑）。
　で、この映画、タイトルからしてハデに血肉が飛び散るだけの全くクダラナイ
映画なのだが、そのバカバカしさにクスッと笑うと身の上の不幸もばからしく思
えたりして、なかなかに爽快なものがある。
　サラッとバカ話っぽく紹介してみたが、やはり心臓の弱い方にはお勧めできな
い作品である。つーか、スカトロ入ってるグロテスクできたならしいホラーであ
る。こんな映画は恋人と観るのはやめた方がいい（笑）。ただ、こないだ観たア
イドルホラーの「ねらわれた学園」の方が数段優れた作品だと思わせる、やる気
がなさそうで、チープな作りになっており（本当に予算がなかったのかも）、そ
こにぶっ飛んだコミカルな味わいがあり、結構楽しい。いや、こんな楽しい映画
もないだろう、恋人を殺された女の子が加害者の殺人狂の家族を相手に復讐する
と言う意味不明のストーリーを映画にしてしまうバカらしさはおそらく日本じゃ
成立しない。どうでもいいことに対して真剣になる、と言うことは、僕から見れ
ば目的至上主義の日本での社会生活において、時間のゆとりとか自然との触れ合
いなどと同様、心のオアシスなんじゃないかと思う。ドリフターズのナンセンス
ギャグに血生臭い味付けをしたらこうなるのかなぁ。でも背景に東西ドイツ統一
が絡んでいたりするので、実は大真面目なテーマが裏にあったりしたらやだなぁ
（爆笑）。

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