去年秋にもルミエールでゴダールの回想ドキュメンタリーを観た。今月と
来月は岩手県立美術館のアートシネマ上映会でゴダール作品が続く。
今回は短編三編。
・男の子の名前はみんなパトリックっていうの
Tous les garçons s'appellent Patrick
加藤紀子が昔同名曲を歌ってた。そういう意味では、YMOの他にもゴダー
ルの影響を受けたミュージシャンがいた、と言えるな。
ナンパ男の話だが、さすがにあそこまでしつこいフランス男はいないな。
奔放さと言うか、軽妙さが図抜けてる。そりゃあの自由さには若者は憧れる
だろうね。
・水の話 L'histoire de l'eau
今度は水害に会った町からの脱出が恋の逃避行。なんとまあ奔放な。あの
時代だからこそ、シリアスな問題に恋愛を混ぜ込むストーリーが語れるんだ
ろう。
・シャルロットとジュール Charlotte et son Jule
別の男から戻って来た女を叱責する話。ジャンポールベルモンドのクセあ
り色男の本領発揮。
ということで、とんでもない不謹慎さがタマラナイ。今の時代、放送倫理
に引っかかりそうな奔放なストーリーが懐かしい。こんな反抗心丸出しでカ
メラを回してたゴダールは、やっぱりフランス的ロック魂だろうな。