現代詩絶叫メルヘンＪｒパンクバンドシアターズNight

　と言うスゴイタイトルのライブだったことはライブ後初めて知った（笑）。
もちろん目当ては（前座の）牧謙次郎、メインはJumping Poets Com'(from
叫ぶ詩人の会)。今日の会場は高円寺Show Boat、うちから徒歩５分っす（笑）。
なので、一度家に帰って着替えてから行けたのだ。:-)
　さて今日はアコースティックライブになると言うことで大期待。もちろん
最近のテクノサウンドもだいぶ練れて来ているとは思う、しかし牧さんを他
のアーティストから一歩頭抜けさせている要素は、パワフルな弾き語りなの
だ。開演前にステージにアコギが置かれた時も、おぉ、今日はあのギターの
弦を切るのだな、とそんなことにワクワクしている（真剣）。と言うことで
会場にはいつものＢＢＳのメンバー、しっかり最前列です。^o^V

・夜空に浮かぶ舟に乗って
・青空じゃない空の下
・全ては宇宙のかけら
・新しい朝
・ニュースのない日
・おかしい
・平凡な風景

　と言うわけで、今日は牧謙次郎と言うアーティストを発見した時の、初期
衝動を思い出させる素晴らしいライブだった。バンドライブにおいても、牧
さんは取りつかれたような激しさを見せることはあるものの、やはりアコギ
を引きながらのその姿が発するオーラはバンドの時とは比べ物にならない、
と言うのが率直なところだ。おそらく、“怒り”の表現でこれほど優れた表
現者というのは歴史的に見ても非常に少ないのではないか。こういう言い方
がいいのかどうか分からないが、今日の牧さんは“鬼”だった。何と言った
らいいのだろうか、私たちが日常に感じる怒りというのは、ある意味自らの
私利私欲に反している、と言う自己中心的なもののような気がするが、牧さ
んのそれはそういうのを完全に越えて、全く純粋なところでの怒り、と言う
感じがする。あのパフォーマンスを見たら、怒りと言う感情に対する偏見、
すなわち歌にするにはネガティヴな感情、と言う偏見を軽く吹き飛ばしてし
まうだろう。下手な夢や希望なんかを語る歌なんかよりもよっぽどポジティ
ヴな人生観に裏打ちされた怒りが、彼の歌には満ち満ちている。特に「ニュー
スのない日」から「おかしい」にかけてのブチ切れ具合と言ったら、もはや
手拍子すらも出来なくなってしまうほどのド迫力。当然歌った後のギターは
弦が切れていて、セカンドギターに取り替えていた。

　と言うことで、メインのJumping Poets Com'(from叫ぶ詩人の会)だが、
こちらも素晴らしかった。正直言って、彼らのパフォーマンスは全くユニー
クなものでありながら、いやユニークでありすぎるために、「面白い」とか
「素晴らしい」とか月並みな誉め言葉でしか説明しようがない。プレイヤー
としても一流だし、ソングライティングも（ロックンロールだったり、シア
トリカルなプログレだったり）しっかりしていて、アクの強い個性を裏から
きっちりと支えている、と言う感じだ。ファンになるかどうかはともかく、
こんなことをやるバンドもいるんだ、と言うことを知っていると知らないと
では全然違う、といっても過言ではないほどユニークでしかも説得力のある
バンド。日本もいい加減、経済大国なんかさっさと止めて、こういうバンド
が地位を得られるような、文化大国になって欲しいものだ。
　７時半始まりで、終ったのが１０時過ぎ。遠征の方もいたので（最遠は宇
都宮から！）、そのまま皆さん帰宅、歩いて帰った私はちょっと申し訳なかっ
た（苦笑）。